Q&A
Q&A

ここでは、よくある質問の一部と、それに対する回答を載せています。

Q1.ウナギはどこで釣れますか?
A.ウナギは比較的どこにでもいる魚ですが、汽水域が最も個体数が多く釣りやすい印象があります。障害物の有無は さほど関係ないように思います。河川や湖だけでなく、内湾や、外洋の磯にも生息しています。

Q2.ウナギはいつ釣れますか?
A.東海地方ではおよそ4月下旬から11月上旬までが主に釣れるシーズンです。ただし8月頃は雨があまり降らず、 釣り難い印象があります。逆に雨のよく降る6月、9月は釣りやすいと言えます。

Q3.ウナギの旬はいつですか?
A.最も脂が乗って美味しいのは9月中旬〜10月中旬にかけてです (年により変動します)。特にクダリと呼ばれる個体は美味です。

※クダリとは、産卵のため海へ下る前のウナギで、目が大きくなる、胸鰭が伸長する、体が銀化(黒化)する等の特徴があります。 これらの個体は普通のウナギに比べ脂肪合成活性が高く、脂の乗った美味しい個体が多いと言えます。

Q4.ウナギ釣りの餌はなんですか?

A.ミミズが代表的ですが、ほかにもアオイソメ、イソシジミ(アケミ貝)、アナジャコ類(カメジャコ)、ザリガニ、スジエビ類、魚の切り身など、さまざまな餌が 使われています。また動く魚も捕食するため、時折ルアーでの釣果も報告されています。

Q5.釣れたウナギはどうやって持ち帰ったら良いですか?
A.バケツにウナギが半分ほど浸るくらいの水を入れ、無ければビニール袋にそのまま入れて持ち帰ります。 エアレーション等は不要です。

※エアレーション等を行って中途半端に水を多く入れてしまうと、ウナギは自分が出した粘液が鰓穴に詰まって窒息してしまいます。夏場は氷詰めのクーラーに 入れて持ち帰るのも良いと思います。持ち帰っても大抵生きています。

Q6.持ち帰る途中ウナギが死んでしまいました。まだ食べられますか?
A.食べられます。死後硬直してしばらくであれば味もさほど変わりません。皮の色が変色(白化)したりしていたら 危険ですが・・・

※ウナギは他の魚に比べ早く死後硬直します。硬直後しばらくするとヌメリや目が白化したり、皮が退色し、 最終的には軟化、腐敗します。この反応は、水中や高温下で速く進行します。

Q7.ウナギはシメた方が良いでしょうか?

A.他の魚と異なり、ウナギの場合シメてもシメなくても味はさほど変わりません。ただし、煮炊きする場合には〆た方が身が柔らかく食べられるようです。

Q8.捌いたウナギは、すぐに食べなければいけませんか?

A.新鮮なものであれば冷蔵庫で2日ほどならまず大丈夫です。すぐに冷凍すれば1ヶ月ほどであれば、解凍後 おいしく食べられます。

Q9.捌いたウナギは、どうやって保存すればよいですか?

A.Q6のとおり、すぐに食べられるのが理想ですが、食べ切れない場合は生のままラップで包み、ジップロックに入れて冷凍しておきましょう。 折りたためば場所も取りません。

※白焼きや蒲焼きにしてから冷凍する方法もありますが、一般的な家庭用冷凍庫の場合、焼いてから冷凍すると解凍時に水分が溶出してしまい、 スカスカになってしまいます。またウナギはその筋肉構造の特殊性から、より一層食味が悪くなることがあります。

Q10.泥抜きは必要でしょうか?

A.不要です。むしろ泥抜きをするとかえって脂(うまみ)が落ち、ウナギが不味くなってしまいます。

Q11.ウナギは何年生きますか?

A.自然下では通常4〜15年ほど(成熟して降河するため)ですが、飼育下では40年以上生きた記録があります。

Q12.ウナギのオスとメスの見分け方はありますか?

A.日本で見られるまだ完全に成熟していないウナギを外見から見分けることは不可能です。生殖腺を見れば、ヒダ状の 卵巣があるものがメス、管状の精巣があるものがオスです。なお、汽水域のウナギの大半はメスです。性別は20センチくらいまでに 決まります。

Q13.天然ウナギに色々な体色があるのはなぜでしょうか?

A.ウナギの体色は、主に餌、そして環境によっても変化します。個体によって好む餌が異なることや、移動によって同じ場所でさまざまな体色のウナギが釣れることもあります。

※一般に甲殻類を多く捕食すると赤みや黄色みが増すとされています(アスタキサンチンなど)児島湾のアオウナギの「アオ(緑)」は アナジャコ類を多く捕食していることがその要因のようです。またクダリウナギは性成熟のために体色が銀や黒色に変化します。

Q14.日本にいるのは、何ウナギですか?

A.主に生息しているのは(ニホン)ウナギAnguilla japonicaですが、オオウナギAnguilla marmorataやニューギニアウナギAnguilla bicolor pacifica も自然分布しています。さらに、ヨーロッパウナギAnguilla anguillaやアメリカウナギAnguilla rostrataが過去に放流されたものが残存している可能性があります。

Q15.ウナギは放流しても良いのでしょうか?

A.ウナギの放流は、ウナギ自身だけでなく、体表に付着したバクテリアや、体内に寄生した寄生虫も同時に放流することになります。安易な放流は 厳に慎むべきです。

※現在、漁協やウナギ屋、愛護団体等によってウナギが放流されています。この放流種苗は、養鰻業者によって畜養されたものです。 畜養個体は元々天然のシラスウナギを採捕して育てたものであるため放流しても良いと思われがちですが、上記のような事態を引き起こす他、 畜養するとほとんどの個体がオスになるため、安易な放流行為は自然個体群の性比のバランスに悪影響を与えかねず、 むしろ資源減少のリスクになることもあります。




※私はウナギ釣りに関して日本淡水魚類愛護会の西村氏より学んだ事が多いため、 ペットボトル釣法 と内容的に重複する部分があります。

togechanさんには重要な知見を紹介して頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。




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