ウナギの捌き方
【道具】
ウナギ裂き(薄型ナイフやカッターナイフでも良い)、まな板(ただの木の板等で良い)、目打ち(千枚通しやキリでも良い)
、軍手(軍手を嵌めると捌きやすい)
【ウナギを捌く前に】
・注意すべきこと
ウナギは捌く前によく洗いましょう。釣り場で泥などが体表に付着していることがあります。また、ウナギの血液、及び粘膜には毒があるため、
傷口や目に入ると化膿したりして大変危険です。万が一目などに入った場合にはすぐに多量の水で洗い流しましょう。
・ウナギ捌き用まな板の準備
ウナギやアナゴなどを捌く際には、まな板に魚の頭部を固定する目打ちという作業が必要です。まな板にはあらかじめキリなど
で目打ち穴を開けておくと捌きやすいと思います。家庭用のまな板で転用できますが、ウナギ臭くなるのも何なので、ホームセンターで
60センチほどの板材(細いもので十分)を購入すると良いと思います。ちなみにウナギは長いので通常のまな板だと乗り切りません。
・ウナギを仮死状態にさせる
目打ちまな板も用意して、いざ捌こうというところですが、まずはウナギを仮死状態にさせる必要があります。
もちろんそのまま捌いても良いのですが、生きているウナギの力は凄まじく、
必死に腕に巻き付いてくるウナギと格闘しながらではなかなか刃が進みません。 ウナギをじっとさせるには様々な方法がありますが、
私はビニール袋にウナギを入れ、20〜40分ほど冷凍庫に入れる方法をとっています。この方法は最も手間やお金がかかりません。
冷凍庫に入れる時間の目安としてはウナギの尻尾の先が凍り始めるくらいが適当です。それより短いとまな板に乗せてもすぐに
動き出しますし、カチカチに凍らせるのも品質的によくありません。
(1)目打ちをする
冷凍庫から出したウナギはまな板の上に乗せ、千枚通しなどで目の少し後ろあたりに目打ちをします。目打ちとは言うものの、目に打つのは
あまり捌きやすくありませんし、何より辛いのでやめたほうがいいでしょう。
(2)エラのうしろに切れ込みを入れる
エラの後ろに背骨に当たるあたりまで切れ込みを入れます。背骨まで切断してしまうとウナギの胴と頭が離れやすくなり、後々捌くのが大変です。
(3)背に刃を入れ、開いていく
切れ込みを入れた部分から背骨に沿って少しずつ開いていきます。はじめのうちは一気に開こうと思わないで、何段階かに分けると良いでしょう。
内臓のある部分は内臓を傷つけないよう、背骨あたりまで刃を入れます。肛門より後ろは豪快に刃を入れてしまっても切れるのは身だけなので大丈夫です。
(4)内臓を取り除く
まだ切れていない部分があったら、そこに刃を入れて完全に開きます。続いて、
内臓を取り除きます。なるべく傷つけないように綺麗に取り、腹の内膜も一緒に取ります。(補足ページは
こちら。お食事中の方はご遠慮下さい。)
開いて内臓を取った状態です。随分と元気に動いていますがここまで来ればこっちのものです。
(5)背骨を外す
今度は背骨を外します。背骨のある部分のほんの少し上から、斜めに背骨に沿って刃を入れます。完全に刃が突き抜けたら、少しずつ尾の方に向かって刃を進めていきます。
このとき、焦ると身が背骨側にたっぷり残ったり、途中で背骨が切れてしまって捌きにくくなったりするので注意しましょう。
(6)頭、背骨を外す
背骨が身と切り離せたら、頭、背骨を外します。
背骨を取り除いた状態。このあと頭を外し、軽く洗って終了です。特にヌメリを取るとか、そういったことは不要ですが、消化管内容物が身に付着している場合は
その部分を丁寧に洗います。
【捌き終えたら】
ウナギは水気を取ってサランラップに包み、冷蔵庫に入れておきましょう。その日に食べても、あるいは一日経つとアミノ酸値が増加するので翌日食べるのも良いです。
捌き終わった後のまな板にはウナギのヌメリや、血液がベットリと付いています。そのままゴシゴシと洗うよりも、熱湯をかけて、少し置いてから洗うと特にヌメリは
よく落ちます。
【その他】
ウナギを捌いていると寄生虫が出てくることがありますが、調理過程で死んでしまうため食べても
問題ありません。補足ページはこちら。お食事中の方はご遠慮下さい。
しんさんには撮影に際してご協力頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。
戻る